詳しい解説
KISS(キス)の原則とは、"Keep it simple and stupid"(単純にし続けろ)、もしくは、"Keep it simple, stupid"(シンプルにしておけ! この間抜け)という経験的な原則[1]の略語。その意味するところは、設計の単純性(簡潔性)は成功への鍵だということと、不必要な複雑性は避けるべきだということである。意味はそのままに余計な文字を省略して、"KISの原則"とする人もいる。またKISSを、"Keep it short and simple"(簡潔・単純にしておこう)とする解釈も可能である[2]。
類似の概念
この言葉は、ロッキードスカンクワークスの技術者のケリー・ジョンソン(en:Clarence Johnson、U-2やSR-71などの開発者)によって造られた。
この言葉は一般には "Keep it simple, stupid"(シンプルにしておけ! この間抜け)と解釈されるが、ジョンソンは"Keep it short and simple" (簡潔・単純にしておこう)と解釈していた。この言葉にはエンジニアを馬鹿にする意図はない。
この原則の実例として次のような逸話がある。ジョンソンが設計チームに一握りの工具を手渡して、平凡な整備員が戦闘状況で、この工具だけを使って修理ができるようなジェット戦闘機を開発しろと課題を出したのである。
この原則の起源と思われる似た概念がいくつかある。たとえば「オッカムの剃刀」。アルバート・アインシュタインの格言「何事もできるだけ単純な方がいい。ただし単純にしすぎてはならない」。レオナルド・ダ・ヴィンチの「単純であることは究極の洗練だ」の言葉。アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの「完璧とは、付け加えるべきものがないということではなく、取り去るべきものがないということのようだ」。
コーリン・チャップマン(ロータスの創業者)はデザイナーたちに、「単純に、軽量にしろ」と要求した。
ルーブ・ゴールドバーグ・マシンは、KISSの原則の逆に、度を過ぎた複雑な解決法を取った場合にどのようなことが起こるかを示している。
指示や機能が徐々に積み重なって、KISSの原則を守れなくなることは、ソフトウェア開発の世界ではよくある。これは「なし崩しの機能追加主義」として知られている[1]。
アニメ業界
著名なアニメーターのリチャード・ウィリアムスRichard Williamsは、その著書en:The Animator's Survival Kitの中でKISSの原則を説明している。またディズニー社のナイン・オールドメンも、アニメーターのバイブルとされる本en:Disney Animation: The Illusion of Lifeの中でこの原則について書いている。経験の浅いアニメーターはしばしば、動かしすぎをしたり、やりすぎをする。身振りや表情や口の動きを、ことさら強調しすぎたりするのである。ウィリアムはアニメーターたちにKISSの原則を考えろと言っている。
注釈
- http://quotiki.com/quote.aspx?id=7923 – この記述は GNU Free Documentation License のもとに公開されているコンピュータ用語辞典『 Free On-line Dictionary of Computing (FOLDOC) 』に基づいています。
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KISSの原則